駄文022/原作考察 ギニュー特戦隊戦の完成度 |
ギニュー特戦隊戦の完成度の素晴らしさよ。『ギニュー特戦隊戦』って、言葉かぶってる気がするが。 どんだけの話引き伸ばしの意図があったのか知らんが、ただでさえフリーザ・ザーボン・ドドリアと並んでそれぞれをどう対処しようか、っていうナメック星編で、一気に5キャラ投入。栽培マンの6体とはワケが違う、それぞれ特徴のあるキャラクター。しかも弱くない、ベジータたちを更にピンチに陥れるという宣伝文句で、それが5人。 天下一武道会でもそうだが、アレも次々現れる敵に対して、延々戦闘を繰り返し、それぞれで決着をつける必要がある。 しかし、天下一武道会は、まいった降参が許されるルールであり、強制的に試合終了という展開も可能。 けれどもこんな場面、どっちか死ぬしかないじゃない。 さて、wikipedia情報であるが、『敵が醜いと悟空が勝つと思われて予定調和になってしまう』というのは、至言であることよ。 確かに、不細工キャラ、読者に嫌悪感を持たれるキャラは、生き残させる意味ないもんな。 それを踏まえて、もう一度フリーザ一味のキャラクターについて考えてみよう。 キュイ。見た目も発言も雑魚。天下一武道会予選第一試合対戦相手レベル。瞬殺。 ドドリアさん。わかりやすい不細工。瞬殺。 ザーボンさん。美形のときは圧倒的。不細工になってから不細工のまま死亡。 さあさあさあ、参謀のように言われていた二人を悟空不在のまま倒して、どうなるのかと思いきや、登場ですよギニュー特戦隊。また、こいつらが登場するまでの演出がニクいよね。あんなに必死にすっ飛ばしたベジータとクリリン・悟飯をあっさり追い抜いちゃう。あの、最長老さまのところから引き返す場面って、本気で手に汗握ったわ。そんな必死さも一蹴、なんという絶望感。 はい、お待たせしました、ギニュー特戦隊のメンバーを、まず第一印象から考察してみましょう。 グルドとバータは、この爬虫類ルックスはやられ役ですな。 リクーム。いかにもな、いかついマッチョ。ナッパのように、散々こっちを苦しめてくれるでしょう。 ジース。イケメン、だけどチビ。ちょっと未知数。チョロチョロして要領よく最後まで生き延びるかもしれん。 そしてギニュー隊長。鳥山絵における、男前ルックス。なんか義侠心ありそうな。これはカッコいい戦いを期待してしまう。もしかしたら味方化もあり得る。 そんな第一印象を抱きつつ、では本戦と参りましょう。 はい、グルドあっさり死んだー。 そしてリクーム。見た目の期待通り、えげつねえーー。ベジータが手も足も出ねえーー。でも、尻丸出しで死亡。最期まで汚くみっともない、素晴らしい散りざまでした。 バータ。悟空の初戦相手として、はいあっさり敗退ー。半死半生の二人を、ベジータがこすっからく始末。 ジースは復活して戦闘力の上がったベジータのいい当て馬。 どうですか。脅威的な新キャラクターを4人、それぞれの戦闘の意味をもたせつつの、決着の付け方。しかもかなりコンパクト。コレ、場合によっちゃこれだけでもう1章作れちゃうぐらいの内容なのに、全部あっという間に片付けた。 問題はギニュー隊長なのですよ。 ドラゴンボール世界観にある、戦うことが大好きオラワクワク精神を持つ敵キャラ。ジースの手出しに怒ったりする、男前隊長。コレ、殺したらアカン敵でしょう。どうすんの? 結果。 カエルの体になって生き延びる。 なあ、もう。このどっちかが死ななきゃ決着がつかん場面で、死なせずに終わらせちゃった。なんかもう、感動的だ、この展開。 なまじ男前だったもんだから、ここでギニューが死ぬには相当のドラマが必要だし、そこだけでもう何話か必要だっただろう。フリーザっつーメインディッシュが控えてるときに、そんな前菜、胃がもたれるっちゅーねん。 よくぞこのオチを持ってきたことよ、と喝采を送りたい。 |
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