駄文004/キャラクター考察/ヤムチャについて
ミスター・噛ませ犬。

なんて見事な噛ませ犬人生。しかし、こうして噛ませ犬にされるということは、つまりナンバー2の実力の持ち主、ということの証明でもあり。

今更ながら、ヤムチャの戦歴をおさらい。
初登場。対悟空。ジャン拳で負ける。
天下一武道会その1。ジャッキー・チュンというか亀仙人に負ける。
占いババのとこで。ミイラくんに負ける。
天下一武道会その2。天津飯に脚折られる。
ピッコロ大魔王戦。脚折ったままなので役立たず。
天下一武道会その3。シェン(神様)に負ける。
サイヤ人編。サイバイマンの自爆に巻き込まれて有名なあのシーン。
人造人間編の前に。ブルマを寝取られる。

ブラーボウ。盛大な拍手を送りたい。ブラーボウ。

しかしキャラクターの立ち位置としては正解で。ジャッキー・チュン=亀仙人と見破る役は、あそこではヤムチャ以外にありえなかっただろうし、占いババのとこではまだクリリン<ヤムチャであった以上ヤムチャの負けがいよいよ悟空! の演出であったろうし、天津飯の悪辣さを見せつけるにもヤムチャが必要だし、サイバイマン相手に自爆したのが天津飯ではこんなに同情は買えなかった。なんつーか、たぶん鳥山明に愛されてたと思う、ヤムチャ。

そんなヤムチャであるが、唯一理不尽な働きをさせられたのが。
そうですね、ブルマと別れたことですね。
なんだろう、この15年の付き合いを破局させる理由が『浮気性』って、この軽い理由。

ま、年表を整理して気付いたのですが、実際にまともに付き合ってると推測されるのは、ナメック星編終了して生き返ってからの、1年と260日ちょっと期間。15年が別れるのはでっかい理由がありそうだが、2年弱のカップルが別れるにはその程度の理由でもいいかもしれんのだが。

ここの『別れる』部分に、ベジブラーとしては妄想の入り込む余地があるのでして。
しかしここでヤムチャが単なるカス男となると、ブルマの価値が下がって、つまりベジータの価値も下がるのです。
だからこぞって皆、ヤムチャとの別れを綺麗に描こうとして、結果、ヤムチャがいい男になって。

ベジブルを噛みしめれば噛みしめるほど、実はヤムチャ好きになっていくという事実。
ヤムチャええ男だわ。

ところでベジータって、地球に来てからまともに人間関係を構築したのが、カプセルコーポの人間とだけで。だって悟空とはまともに話すらしたことないじゃん。
なーんか、ベジータとヤムチャの間の関係性もちょっとぐらい変化がないかなあ、と期待したりもするのです、はい。
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